2022年3月。時の流れというものは本当に早く、気づけば5年間の大学生活(留学を含む)も幕を閉じようとしている。この5年間の間、私は様々なことを経験し、学んだ。中国語、経済学、バイト、旅行、どれも私にとって貴重な経験であり、学びだ。在学中、私はこれらのことにかなりの時間を割いて取り組んだ。しかし、私の大学生活においてこれらよりもさらに長時間、長期間取り組んだものがある。それが部活動だ。私はこの大学に入学してから今年の1月までの約5年間、ずっと卓球部と関わり続けてきた。私なりに熱心に、また楽しみながら(そして時に惰性で)続けてきたこの活動を通して私は何を得たのだろうか、少し考えてみた。
3つほど思いついた。1つ目はアイデンティティだ。「自分は卓球を趣味にしていると胸を張って言える」ということと言い換えてもいい。約1年前、就職活動に奔走していた時期、私は自身の特徴と適性を企業に当てはめるマッチング作業を繰り返していた。自身を分析して、分解して企業とのシンクロ度をチェックする。正直あまり楽しい作業ではなかった。作業を繰り返すほどに自分が無数の就活生のうちの単なる一人にすぎないということを実感させられている気がしたからだ。そんな時、自分は卓球をずっとやってきたという事実がアイデンティティとなって自分を支えてくれた。実際には卓球部に所属していた人だってそれこそ大量にいるのであろうが、「行動力」、「協調性」、「リーダーシップ」のようなありふれた就活ワードよりはよっぽどマシであるように自分には感じられた。「私は部活動に熱量をもって取り組んだ」という認識が自信に繋がったのだと思う。
2つ目はコミュニケーションツールだ。これは単純で、同じ趣味を持つ人たちは簡単に仲良くなれるというだけの話だ。私が中国へ留学に行った際にも友達作りに非常に役立ったし、社会人になった後も新たな交友関係を作る際に大いに役立ってくれると思う。
3つ目はチーム形成に必要なものが何かを考えるためのヒントだ。これだけでは曖昧なのでもう少し説明する。チームや集団に新しく人を迎えるとき、まずはその人を形式的にチームや集団に所属させることになるが、その後新しくチームに入った人と既に入っている人とが相互に仲間と認め合うことで、新しく入った人が真にそのチームの一員となるのだと私は考えている。実際に部活の中で新入部員が打ち解けて本当にチームの一員になったと感じられた瞬間を私は何度も経験してきた。しかし、新入部員が真にチームの一員となるタイミングや条件は人によって大きく異なる。だから真にチームの一員とするために必要なもの、つまりチーム形成に必要なものが何か特定することはまだできていない。しかし間違いなくヒントは得られたと思う。これからも私は様々な集団に属していくと思われる。ここで得たヒントをもとに自分なりの答えを探してみたい。
さて、約5年間の部活動を通して得たものを挙げてみたが、これらが部員やOBOGの方々のおかげで得られたものであることは言うまでもない。私が入学して卓球部に入ってまもない頃、真剣に練習に取り組み、私の課題について一緒に考えてくれた先輩やOBOGの方々がいなかったら、部活動に熱量をもって取り組むことはできなかっただろうし、私や既にいる部員たちとすぐに打ち解けてくれた後輩たちがいなかったら、チーム形成に何が必要かなんて考えもしなかっただろう。そして何よりも部員の皆が私という人間を受け入れてくれたから最後まで部活動を続けていくことができた。
本当に感謝しています。部員の皆様、長い間大変お世話になりました。
髙橋
3つほど思いついた。1つ目はアイデンティティだ。「自分は卓球を趣味にしていると胸を張って言える」ということと言い換えてもいい。約1年前、就職活動に奔走していた時期、私は自身の特徴と適性を企業に当てはめるマッチング作業を繰り返していた。自身を分析して、分解して企業とのシンクロ度をチェックする。正直あまり楽しい作業ではなかった。作業を繰り返すほどに自分が無数の就活生のうちの単なる一人にすぎないということを実感させられている気がしたからだ。そんな時、自分は卓球をずっとやってきたという事実がアイデンティティとなって自分を支えてくれた。実際には卓球部に所属していた人だってそれこそ大量にいるのであろうが、「行動力」、「協調性」、「リーダーシップ」のようなありふれた就活ワードよりはよっぽどマシであるように自分には感じられた。「私は部活動に熱量をもって取り組んだ」という認識が自信に繋がったのだと思う。
2つ目はコミュニケーションツールだ。これは単純で、同じ趣味を持つ人たちは簡単に仲良くなれるというだけの話だ。私が中国へ留学に行った際にも友達作りに非常に役立ったし、社会人になった後も新たな交友関係を作る際に大いに役立ってくれると思う。
3つ目はチーム形成に必要なものが何かを考えるためのヒントだ。これだけでは曖昧なのでもう少し説明する。チームや集団に新しく人を迎えるとき、まずはその人を形式的にチームや集団に所属させることになるが、その後新しくチームに入った人と既に入っている人とが相互に仲間と認め合うことで、新しく入った人が真にそのチームの一員となるのだと私は考えている。実際に部活の中で新入部員が打ち解けて本当にチームの一員になったと感じられた瞬間を私は何度も経験してきた。しかし、新入部員が真にチームの一員となるタイミングや条件は人によって大きく異なる。だから真にチームの一員とするために必要なもの、つまりチーム形成に必要なものが何か特定することはまだできていない。しかし間違いなくヒントは得られたと思う。これからも私は様々な集団に属していくと思われる。ここで得たヒントをもとに自分なりの答えを探してみたい。
さて、約5年間の部活動を通して得たものを挙げてみたが、これらが部員やOBOGの方々のおかげで得られたものであることは言うまでもない。私が入学して卓球部に入ってまもない頃、真剣に練習に取り組み、私の課題について一緒に考えてくれた先輩やOBOGの方々がいなかったら、部活動に熱量をもって取り組むことはできなかっただろうし、私や既にいる部員たちとすぐに打ち解けてくれた後輩たちがいなかったら、チーム形成に何が必要かなんて考えもしなかっただろう。そして何よりも部員の皆が私という人間を受け入れてくれたから最後まで部活動を続けていくことができた。
本当に感謝しています。部員の皆様、長い間大変お世話になりました。
髙橋